■応募団体の公開(鳥取県)
中国5県休眠預金等活用事業2020の公募にあたり、鳥取県では以下の4団体の皆様からの申請を受け付けました。(テーマ毎に受付順に掲載/2021年2月26日公開)
不登校・ひきこもり支援
①NPO法人鳥取青少年ピアサポート(鳥取県鳥取市)
社会参加に困難を抱えるひきこもり問題の地域づくりへの提言
鳥取県は全国的にもいち早くひきこもり支援に取り組んでいます。それは鳥取県単独でひきこもりがちな方への「場体験事業」を実施し、長期の継続支援を行うことで好事例を生んでいますが、その体制は東部圏域にとどまり、人的支援は充実しながらもハード面においては、制度の狭間で財源の進展が図れない状態であるため、中、西部圏域の支援活動の充実のためこの事業を活用したいと切に願います。
「とっとりモデル」の中、西部センターの充実を図ることを目的とし、現在の賃貸物件を一部改装し、相談室、居場所、作業室、職場体験の場の設置を行うものです。
②NPO法人ひまわり倶楽部(鳥取県米子市)
あなたにとって、ここちよい居場所づくり~木の香りにつつまれて~
要望・要請があった市内周辺地域の保育園、幼稚園、こども園や、今度広報活動で私たちの活動を知った園の遊具を巡回点検、ニーズ調査。基本的には無償で補修、改修して子どもたちに喜んでもらいたい。それら作業に携わるひきこもりの人や若者、障がい者の就労の場の提供の支援と、彼らにあらゆる分野の仕事の提案と、それによるスタッフを増員。全体のマンパワーアップを目指し将来の私たち障がい者就労支援体制を確立。
廃棄予定だった品質の良い県産材の廃材を利用したおもちゃを通じて経済的困窮の子どもたちの支援、ひきこりの若者らへの仕事の提供支援、場面緘黙症等働く環境に困窮している障がい者への仕事の提供、それら地域で孤立しがちな人への働く居場所づくりの支援に結び付け持続可能な安定した障がい者就労と地域の安全・安心につながるコミュニティを創出したい。
③NPO法人発達障がい児親の会CHERRY(鳥取県米子市)
ひきこもりの子にホッとな“居場所”を確保する事業
本事業では、鳥取県が行う支援に加えて、社会参加が難しいひきこもり児・者にとって安心できる居場所を確保し、ひきこもり児・者おける仲間との相互作用を通した支援が重要であると考えている。ひきこもり児・者のための居場所支援は、すでに多くの自治体で行われてきた。本事業では、ひきこもり児・者にとって受け入れやすい新たな支援の方法としてオンラインでの居場所を設置する予定である。同時に拠点となる物理的な居場所も確保することで、ひきこもり児・者の選択の幅を拡大していくことを目的としている。ひきこもり児・者が家庭以外にも居場所を持つことで、視野が広がり、仲間と共に活動することの楽しさを感じることができるようになる。そういった姿を目指して、最終的には地域との連携を拡充させながら就学支援や就労支援を通して、進学や就職に向けた対応を充実させていく。
また本事業ではひきこもり児・者の支援のみならず、家族支援も重点的に行っていく。ひきこもり児・者の多くは何らかの発達障害を抱えている可能性が多いと言われているため、家族支援として家庭におけるひきこもり児・者との関わり方について相談対応の充実を図る。ひきこもり児・者をもつ家族の多くは心理的な負担が多いことも言われているため、心理カウンセリングを通して、心身の健康の改善に勤めていく。
障がい者支援
①NPO法人西部ろうあ仲間サロン会(鳥取県米子市)
「まちの誰もが集まるところ」~ろう者が考え行動する、まちの「おうち時間」創出事業~
①地域交流活動事業 [交流]
カフェの開催や、地域の学校・企業・公民館活動等での交流活動を通じて、ごく自然な形でろう者と地域住民とがコミュニケーションを取り合える機会を創出します。手話を学ぶことだけではなく、ろう者やその他コミュニケーションを取ることに困り感を抱えている人にも理解を示せる地域住民を増やしていきます。
②サロンスタジオ事業 [役割]
書き言葉のない手話は、ほとんどが保存されておらず、手話を使うろう者の歴史も風化される恐れがあります。また、地域の手話の保存も同様です。この取り組みを通して、高齢ろう者の長年の苦難、差別と闘った歴史を保存していきます。保存した内容は、手話学習者への教材としての活用だけでなく、人権学習や企業研修等への活用にも広げていきます。また、語り部の育成にも力を注ぎます。その他、地域住民へのスタジオの貸出なども行い、町の話題などを発信されるなど、地域住民が自由に活用できる体制も整えたいと思います。新型コロナウイルス感染拡大は、人々との距離を遠ざけることになりましたが、「集まらない交流」の一つの方法として効果的な活用をします。
③地域関連機関との協働事業 [居場所]
地域住民が気軽に当会に足を運び、共に地域課題を解決していけるような体制を整備します。また、その事業にも積極的にろう者が参画することで、地域住民が自然な形で障がいに対する理解ができるように取り組みます。また、当会でもSDGsを推進していくこととし、様々な団体とともに連携できる形を作っていきます。
選定に向けて
中国5県休眠預金等活用コンソーシアムでは、応募いただいた団体へのヒアリングを実施し、申請書類およびヒアリング内容をとりまとめ、外部有識者からなる審査委員会へ提出いたします。
審査委員会では申請書類の確認が中心となる事前審査と審査会の2段階で申請案件の審査を行い、各案件の審査結果を中国5県休眠預金等活用コンソーシアム運営委員会に報告いたします。
審査委員会からの報告を踏まえ、運営委員会が内定団体を決定いたします。(2021年3月下旬頃決定予定)