【2022通常枠】応募団体の公開

■応募団体の公開

中国5県における発災時の相互支援体制構築に向けた地域の支援団体育成・強化事業の公募にあたり、以下の8団体からの申請を受け付けました。(申請受付順に掲載/2023年8月30日公開)

 

とっとり震災支援連絡協議会(鳥取県鳥取市)

事業名:鳥取県における災害支援団体連携強化及び拠点(鳥取県東部)整備事業

『事業概要』
1,団体連携、ネットワークの構築
・鳥取県(東部を中心)においては、災害支援に関し発災に際し都度活動してきた団体の、それぞれの強みが生かされるよう活動内容の共有と、支援にかかる共通の研修の企画し、意見交換を通して平素からの災害支援への意識の高揚をはかる。有事の際には対象地域の支援に早い対応が可能になるよう協議を進める
① 年2回の情報交換会により個々の団体の活動を共有
② 年1回の支援活動にかかる研修(ex.アウトリーチ活動について、被災者のメンタルケアについて など)
2,平素からそれぞれの団体の利用者はもとより、それぞれのかかわる災害等支援者の把握、その共有を図るための情報交換会を通年において実施する。発災時にはスムーズな対応と、取りこぼしのない被災者支援にあたることが可能な体制を整える。
① 可能な連携団体の平素の活動に参加、活動内容の把握
② 社会的弱者などテーマを設定した居場所づくりのための交流会を実施

 

一般社団法人ひろしま防災減災支援協会(広島県広島市)

事業名:明るく豊かな未来創造を「キッズ防災士」の養成と地域団体や企業の防災活動の支援

『事業概要』
⑴ 台風や集中豪雨などの災害によって毎年のように発生する犠牲者と災害による関連死の撲滅を目指し、地域の自主防災組織の育成研修会や防災訓練を行う。特に高齢化・過疎化した山間地域では避難率が低く、被災後のケアが届きにくい状況から、避難所の運営や被災者の復興支援が急務である。そこで広島県が「避難所開設・運営訓練アドバイザー」制度を発足させた。しかし、地震災害や大規模災害時は行政も避難所運営は長期になると地元に運営を依頼するようになることから、被災を免れた他県の自主防災アドバイザーなどの「災害中間支援組織」が連携し被災者支援にあたる。当然当協会も被災地へ駆けつけ被災者の支援を行う。
⑵ 現在 幼稚園・保育園・学校などは、防災マニュアルを作成し避難訓練を行い、有事に備えている。しかし、地震・浸水・土砂災害など全国で発生する災害がその都度初めてで的確に対応することは非常に困難です。そこで、現在当協会が令和4年から始めた「キッズ防災士」養成講座をきっかけに、施設の職員や保護者を対象にした防災研修会や施設のBCPや避難確保計画のマニュアル見直しを手伝うことによって、地域住民や企業の防災知識の向上を目指しながら、地域特性や気象変動を考慮した計画が策定できるよう支援を進めて行く。
⑶ 現在養成している「キッズ防災士」が年齢を増すごとに、社会参加も増えてきて、中学生(ジュニア)防災士の社会参加や中学校・高校での防災活動が活発化している現状から、報道機関や大学と連携した防災活動、例えば「推し活×防災」などを例示し、SNSを活用した防災活動を提案していく。

 

社会福祉法人島根県社会福祉協議会(島根県松江市)

事業名:社会福祉法人等との連携による災害福祉支援活動体制整備事業

『事業概要』
災害によりダメージを受けた被災者が、自力あるいは公的支援のみで生活復興を果たすのは容易ではない。特に、発災前から社会的脆弱性を抱えてる人びとは、被災したことでその課題がより深刻化・長期化することが危惧される。
そのため、社会的脆弱性を抱える被災者の生活再建・復興に向けて、様々な機関・団体・関係者が連携・協働し、支援ニーズに応じた切れ目のない支援を行っていく必要がある。
そこで、フェーズにより想定される支援ニーズに対応するため、下記①~⑦の事業活動を実施する。
①災害ボランティア活動に必要な資器材の整備及び社会福祉法人の協力による保管倉庫設置並びに資機材搬出入体制の構築
②避難所等に福祉専門職の応援スタッフを派遣する「災害派遣福祉チーム」活動に必要な資器材の整備
③災害派遣福祉チームのコアメンバーによる先進地視察
④災害派遣福祉チーム「実践訓練」の実施
⑤災害派遣福祉チームの活動についての広報啓発活動
⑥被災地において災害ケースマネジメント展開への指導・助言を行う「災害ケースマネジメントスーパーバイザー」の養成
⑦「災害ケースマネジメントモデル事業」により、市町村域において、一人ひとりの被災者の状況を把握し関係者が連携して生活復興に向けた個別的な支援を行っていくための平時からの体制整備を図る試行的事業を実施し、その成果等の情報発信を通じて他の市町村への普及を図る。
本事業は、これまで社会福祉協議会を中心に行われてきた「災害ボランティアセンター」の活動、避難所等に福祉専門職の応援スタッフを派遣する「災害派遣福祉チーム」の活動、生活復興の障壁となる個別的な生活課題の解決を図る「災害ケースマネジメント」による相談支援活動等の災害福祉支援活動について、福祉的支援に専門性を有する社会福祉法人等との連携・協働による展開を行い、社会的脆弱性を抱える被災者の生活復興を切れ目のない支援を目指す。

 

④一般社団法人レベルフリー(山口県山口市)

事業名:災害時の多様性に配慮した「やさしい避難所」を考える事業

『事業概要』
3つのプロジェクトを実施。 ①アレルギー配慮の炊出しセットの開発   これまで研修や炊出し訓練、炊出しメニュー開発、冊子の作成を行ってきました。今後は私達の手を離れても、誰もが配慮の手助けができる   持続可能なツールの開発に取り組みます。   スーパー、調理士、栄養士、アレルギー当事者を交えたチームをつくり、炊出しメニューとレシピ、調理や配膳のポイントを書いた虎の巻、避難   者に向けた掲示ポップ、使用する調味料をセットにした商品を開発する。併せて、調理士に呼びかけて炊出し調理支援チームを作り、県や市町の   防災訓練やイベントで炊出しを実施して、災害時のアレルギー配慮の大切さを啓発する。   開発は大型スーパと連携することで、将来的には全国に展開できるようにする。     → 県栄養士会や学校調理士会、保育士協会など、日常でアレルギーっ子と直面している団体と県の健康福祉部が一緒になって、災害時のア       レルギー配慮について取りまとめ、県の防災計画等に盛り込む。 ②外国人に「やさしい避難所」の運営を考える   外国人労働者、地域住民、通訳、行政と一緒に、言語や文化の違いを学びながら交流を深める防災体験研修会を実施する。その後、実際に避難所   を使用して、避難所運営訓練とハラールの炊き出しを行う。活動の内容を取りまとめた「やさしい避難所~外国人編~」を作成する。    ③ペット避難に「やさしい避難所」の運営を考える   ペットの飼育者、地域住民、獣医、ペット関係団体(トリミングやしつけなど)、行政と一緒に、災害時のペットをどうするかを考える。   いろいろな考えや立場を理解し合い、歩み寄るためのワークショップを重ねる。実際に避難所を使用して、避難所運営訓練(車中泊訓練も同時   に)を実施する。活動の内容を取りまとめた「やさしい避難所~ペット編~」を作成する。

 

認定NPO法人人と動物の共生センター(鳥取県智頭町)、NPO法人全国動物避難所協会(岐阜県岐阜市)

事業名:中国5県におけるペットと飼い主の避難を実現する、動物避難所整備事業

『事業概要』

本事業は、被災者の中でも、ペットを飼育している避難者が安心して避難できるようにすることを目的に、地域防災の中でペット同行避難を支える人財として、ペット関連事業者を対象に、動物避難所とペット防災啓発窓口を募集・育成し、ペット防災以外の分野の多様な防災団体との接続を行うものである。ペット事業者は、ペットを守ることにつながる活動に関して社会貢献意識が強く、具体的な活動の方法を提示することで、地域防災の新規参画者になってくれる期待値が高い。地域防災では、同行避難が課題となっていることが多いが、現状では、ペットの専門家の介入は少なく、どうしていいかわからず、具体的なルール作りや、避難場所づくりまで進んでいない。ペットの専門家が地域防災に接続されることで、それぞれの地域の実情に合わせた同行避難の最適解を構築することが期待できる。
【具体的事業内容】
①地域防災の中のペット防災の担い手人財の発掘・研修
1.中国5県における、動物避難所設置事業者の募集、および、相談会の開催
2.中国5県における、ペット防災啓発窓口の募集、および、相談会の開催
3.登録者に対する、一般防災・減災およびペット防災に関する知識習得のための研修の実施
②ペット防災担い手人財と、地域防災組織・行政をつなぐ活動
1.本休眠預金事業Aコース採択事業者と、登録事業者の接続・紹介
2.中国5県各県における、ペット防災先駆者を話題提供者としたワークショップの開催
③発災に備えた避難所開設/避難所支援訓練の実施および飼い主への啓発
1.発災を想定した動物避難所開設訓練、および、関係機関による県域を超えた支援訓練の実施
2.地域の防災団体と連携した、飼い主向けペット防災・減災啓発活動(ペット防災カレンダー等)の実施
④評価関連項目
1.地域防災関係者向けアンケート調査の実施
2.飼い主向け意識調査の実施
3.評価会議の実施

 

瀬戸内コンサルティング株式会社(広島県広島市)

事業名:災害発生時に被災者支援活動等を取組むために、平時から地域内でネットワークを図る事業

『事業概要』

ネットワークの構築を図る活動
【目的】
・発災時の支援活動を見据えた、地域企業、団体の相互支援体制の仕組みづくり。防災の地産地消の仕組みを構築する。
・現在の防災活動で感じる閉塞感を打破するため、「こどもファースト」視点での新しい防災・減災プログラムの策定し実践する。
①「災害支援連絡会」の開催
1)案内と参加主体の確定と環境整備
  継続的に実施している防災・減災情報交流会の企業・団体メンバーを中心に幅広く案内する。情報を共有するソフトを作成する。
2)定期的な連絡会の開催
 ・1回/3ヶ月の開催を基本とする。
 ・企業・団体が平素から連携する仕組みづくりを行う。企業⇔社会福祉協議会、企業⇔自主防災会、企業⇔大学から着手する。
 ・地域を対象にコミュニティの実態を確認するツアーを行う。…地域文化の継承、地域のまつりの実施状況も確認。3地域を予定
 ・地域防災活動を体験。地域の実態とニーズを確認する。…江田島市全島津波避難訓練など
 ・ファイナンスの活用…避難行動・訓練への損害保険の機能を活用する。
3)「こどもファースト」防災活動の実践…子供、若い世代を主体とする新しい防災・減災プログラムを策定し地域で実践する。
  新しい手法により幅広い参加主体が参加する仕組みを作る。企業・団体連携の手法の一つとしても活用する。
  西日本豪雨災害では島しょ部も被災しているが、報道は少ない。本事業のモデル地域として選定する。
  小学生による地域まち歩き、防災マップを作成する「小学生ぼうさい探検隊マップ」活動を支援する。
  地域の損害保険代理業協会メンバーも支援する仕組みを構築するとともに、大学生によるサポートの声掛けを行う。
②地域コミュニティ力、防災・減災シンポジウムの開催
 ・活動報告、関連する情報提供の場としてシンポジウムを開催する。

NPO法人石西防災研究所(島根県益田市)

事業名:市町村域での民間団体の相互防災支援ネットワーク作り

『事業概要』

防災活動の普及啓発を行っている団体はいくつかあるが、それぞれがバラバラなことを行っているため、連携をすることでより効果的な地域の防災力向上を行える環境の整備を行う。
また、地域にはスポーツクラブや学童保育、子ども食堂や高齢者向け、障碍者向け、外国人向けサービスを行っている団体があるが、これらの活動の中に防災を取り入れてもらってその団体の防災力の向上を図ると同時にこれらをネットワーク化して地域全体の防災力向上を図り、いざというときには速やかに相互支援できるような体制づくりを行う。
地域団体、地縁団体の中には防災に消極的なところも相当数存在するが、その中でも防災活動に興味がある人はいるので、そういった人に対して働きかけを行い、少しでも防災力が向上するような活動につなげる。可能であれば小さな組織化もあっせんしていく。
最後に圏域外の防災活動を実施している団体とも連携し、中国地方やそれ以外の防災に関する相互支援力を向上させていく。

 

 ⑧一般社団法人ほっと岡山(岡山県岡山市)


事業名:広域避難者支援基盤強化プロジェクト

『事業概要』

社会課題:
・激甚災害の頻発化
・特に平時から困難を抱えている方や社会的マイノリティの方、災害時の在宅被災者、広域避難者等災害弱者の課題が潜在化している
・上記の背景もあり、災害支援の枠組みは現在も法制度を含め過渡である
・過去の災害でも、長期、広域避難者の課題は残ったまま、次の大規模災害の発災のためさらに埋もれている
課題解決のための活動:
①大規模災害時における広域避難者支援の体制構築
②災害文化の醸成を後押しする
③災害時対応(広域避難者受け入れ支援の実施)
①〜③を実施するにあたり、「知る」「つながる」「ささえあう」事業を網羅的に実施する。
知る:激甚災害による被害/災害弱者がうまれる背景/支援の手法:災害ケースマネジメント/災害支援におけるアドボカシー/災害関連の法律・制度
   過去の災害アーカイブ、調査資料や関連書籍の閲覧/情報共有/防災減災の最新情報/災害支援
  ・被災者支援ソーシャルワーク研修(連続研修の実施)
  ・広域避難者支援拠点を設置し、いつでもさまざまな災害関連の情報を取得できる災害文化を絶やさない情報発信拠点
  ・広域避難者支援のてびき作成
  ・有識者会議の設置により、適切な研修やプロジェクトが進められているか確認。
つながる:
  ・主に被災者支援に多ずさわる支援者同士の出会いやはげましあい、エンパワメントを促す場の提供
  ・支援団体の紹介
  ・いつでもたちよれる広域避難者支援拠点
ささえあう:
  ・研修フォローアップ支援の実施

選定に向けて

中国5県休眠預金等活用コンソーシアムでは、応募いただいた団体へのヒアリングを実施し、申請書類およびヒアリング内容をとりまとめ、外部有識者からなる審査委員会へ提出いたします。
審査委員会では申請書類の確認が中心となる事前審査と審査会の2段階で申請案件の審査を行い、各案件の審査結果を中国5県休眠預金等活用コンソーシアム運営委員会に報告いたします。
審査委員会からの報告を踏まえ、運営委員会が内定団体を決定いたします。(2023年8月頃決定予定)